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『誰でもできるのに9割の人が気づいてないお金の生み出し方』今井孝|稼げない原因は「スキル不足」じゃなかった

投資・資産形成

「もっと資格を取らないと」「まだ実績が足りない」。

そう思って、勉強を続けていませんか。セミナーに通い、本を読み、スキルを磨く。でも、いつまで経っても「お金を生み出す」ところにたどり着かない。

今井孝さんの『誰でもできるのに9割の人が気づいてないお金の生み出し方』を読んで、その原因がわかりました。

スキルが足りないんじゃない。お金を受け取ることに、心理的なブレーキがかかっている。これが本当の原因だった。


この本の核心:「受け取りブロック」という見えない壁

著者の今井孝さんは、3万人以上の起業家を支援してきたコンサルタントです。

彼が見つけた「稼げる人」と「稼げない人」の決定的な違い。それはスキルの差でも、知識の差でもありませんでした。

「お金を受け取れるかどうか」

たったこれだけの違いだった。

どれほど優れた能力を持っていても、「こんなことでお金をもらっていいのか」「自分にはその価値がない」という思い込みがあると、適切な対価を請求できない。結果、いつまでも稼げないまま。

本書はこの「受け取りブロック」を解除し、自分の力でお金を生み出すための具体的な方法を教えてくれます。


本書の全体像:「お金の4つの知識」

本書の骨格は「お金の4つの知識」というフレームワークです。

これは会計や投資の知識ではありません。ゼロからお金を生み出すための知識です。

1. 人間心理の知識 なぜ人は財布を開くのか。お金の正体は「欲求」であるという理解。

2. 正しい目標設定の知識 心理的負荷を最小化し、行動を継続させるための設計。

3. 収益化ステップの知識 ゼロから1、1から10へと拡張するための最短プロセス。

4. 満足感の法則 罪悪感を排除し、顧客満足と高単価を両立させる方法。

この4つを順番に身につけていけば、特別な才能がなくても自分の力で稼げるようになる。本書はその具体的なロードマップを示しています。


1. お金の正体は「人間の欲求」

お金を自在に生み出すために、まず理解すべきことがあります。

お金=人間の欲求

商品やサービスの価格は、スペックで決まるのではありません。相手がどれほど強くそれを欲しいと思っているか。つまり「感情」で決まります。

例えば、エジプトのピラミッド。人はピラミッドを見たいわけではない。そこから得られる「知的好奇心」や「感動」という感情にお金を払っている。

この原理を理解すれば、スキルが未熟でも問題ない。相手の欲求さえわかれば、相手にとって「安すぎる」と感じる価値を提供できます。


2. 高単価を実現する「3大欲求」

では、人はどんな領域に大きなお金を払うのか。

本書は「3大欲求」として、以下の3つを挙げています。

1. 人間関係

婚活、職場の人間関係、家庭内トラブル。悩みの8割は人間関係に集中すると言われます。

感情的な痛みが最も深い領域。だから、数十万円の婚活サービスにも人は喜んでお金を払う。

2. お金

投資、副業、転職、昇給に直結するスキル。

「支払った以上のリターンがある」と確信できれば、100万円のコーチングでも「安い投資」になります。英語ができれば年収が上がる。その計算ができれば、高額でも即決する。

3. 健康

命に関わる病気だけじゃない。腰痛、肩こり、ダイエット。「この痛みを今すぐ取りたい」という切実さに、人は大きなお金を払います。


3. 「時給思考」から「価値提供」へのシフト

多くの人は「働いた時間の長さ」が報酬を決めると信じています。

これが「時給思考」。サラリーマンの発想です。

でも、起業家の世界では通用しない。

報酬は、あなたが使った時間ではなく、相手が感じる価値で決まる

ここに気づけるかどうかが分かれ目です。

本書に出てくるITサポートのUさんの話が印象的でした。

ある経営者がWEBの設定で3ヶ月も悩んでいた。Uさんはそれを5分で解決した。請求額は30万円。

「5分の作業で30万円?」と思うかもしれない。でも違う。

Uさんが解決したのは「5分の作業」じゃない。経営者の「3ヶ月分の苦悩」を解決したんです。その3ヶ月で本業に集中していれば、数百万円の売上が生まれていたかもしれない。

30万円は、むしろ安すぎる。

価値は「作業時間」ではなく「解決された問題の大きさ」で決まる。この視点の転換が、高単価を実現する鍵です。


4. 成功を阻む「7つの思い込み」

初心者がお金を生み出せない原因は、スキル不足ではありません。間違った思い込みがブレーキになっている。

本書は「捨てるべき7つの思い込み」を挙げています。

❌「たくさんの人に売らないとダメ」 → 年間10〜30人の顧客がいれば十分に自立できる

❌「すべての人に認められないとダメ」 → 価値を感じる1%の人にだけ選ばれればビジネスは成立する

❌「100%の結果を保証しないとダメ」 → 結果には本人の努力も必要。「サポート」を提供すればいい

❌「差別化しないとダメ」 → 目の前の一人のニーズに応えることに集中すれば、比較されない

❌「ナンバーワンにならないとダメ」 → 最高の味じゃなくても愛される居酒屋のように、自分らしい味で勝負すればいい

❌「すごい人にならないとダメ」 → 成功者も実際は普通の人。ダメな自分を前提に計画を立てる

❌「成功しないと自分に価値がない」 → 「市場価値」と「人間的価値」は別物。売上がなくても存在価値は不変

特に最後の「市場価値と人間的価値の混同」は重要です。

売上が下がっても、あなたの人間としての価値は1ミリも変わらない。これを理解しないと、ビジネスの浮き沈みに心が壊れてしまう。


5. ゼロから収益化する「5つのステップ」

本書が提案する具体的なロードマップです。

Step 1:居場所を確保する

一人で挑戦すると、孤独と失敗への恐怖で挫折します。

まずは、同じ志を持つ仲間がいるコミュニティに入る。セミナー、勉強会、交流会。「自分も稼いでいいんだ」という基準値を書き換える場所を持つことが最初のステップです。

Step 2:短期間に練習を重ねる

10〜50人に無料でサービスを提供します。

ポイントは「短期間に集中する」こと。2年かけて20人ではダメ。30日間で20人。この「密度」が恐怖心を消し去ります。

Step 3:人のサービスのサポートをする

すでに成功している人のアシスタントや事務から始める。

責任を分散させながら、高単価ビジネスの裏側を実体験として学べます。

Step 4:モニター価格で提供する

自分が「これなら安心して受け取れる」と思える金額から始める。3,000円でも、5,000円でもいい。

1円でも受け取ることで、意識が「ボランティア」から「プロ」に切り替わります。

Step 5:自分の価値を認め、適正価格へ

「なぜ私を選んだのですか?」と顧客に聞く。

すると、自分では当たり前だと思っていた「丁寧さ」や「レスポンスの速さ」が、市場では高い価値として評価されていることに気づけます。

顧客の喜びの声を受け取り、「自分のサービスは安い」と思えるようになったら、価格を上げる。


6. 成功事例:「普通の人」が稼げるようになった軌跡

本書には、特別な才能がない「普通の人」が稼げるようになった事例が豊富に紹介されています。

ITサポートのUさん

元SE。うつ病を経験し、引きこもりから脱したばかりでした。「自分はただのSEだ」と卑下していた。

でも、副業から始めて今や月商100万円、年商1,000万円。

彼が売っているのは「IT設定作業」じゃない。経営者が何ヶ月も悩んでいた問題を10分で解決する「救済」を売っている。

英語コーチのNさん

元派遣社員。TOEIC 800点台。「自分より上の人はいくらでもいる」と怯えていました。最初は3,000円のセミナーを開くのが精一杯だった。

でも今では、単価100万円のコースを次々と成約しています。

驚くべきことに、彼は英語を教えていない。「学習のモチベーション管理」を売っている。サボれない環境を作り、やる気を維持するサポートをしている。

ライターのKさん

現役メーカー勤務の会社員。「飲み会の5,000円が惜しい」と嘆いていた。

でも今は年収1,000万円超。電子書籍プロデュースを通じた「ブランディング価値」を提供しています。

片付けコンサルのIさん

普通の主婦。持っているのは片付け資格だけ。ブログ一つから始めて、今や年商3,000万円。

彼女が売っているのは「片付け」じゃない。散らかった部屋が引き起こす家族間の摩擦——離婚の危機——を防ぐ「家庭の安寧」を売っている。

全員に共通するのは、特別な才能があったわけじゃないということ。

「受け取りブロック」を外し、相手の欲求に寄り添うことで、普通の人が普通じゃない収入を得られるようになった。


7. 「感情的ROI」という考え方

顧客が支払う対価は、あなたの作業時間ではありません。

顧客が得る「結果への期待値」に比例します。

本書はこれを「感情的ROI」と呼んでいます。

例えば、英語コーチングに100万円。高いと思いますか?

でも計算してみてください。

こう考えると、100万円は「格安の投資」になる。

もし相手の悩みを放置したら、生涯でいくらの損失になるか?

この計算ができれば、自分のサービスがどれほど「安売り」されているかに気づくはずです。


8. 市場価値と人間的価値を分離する

本書で最も大切な教えかもしれません。

市場価値と人間的価値は、完全に別物

市場価値は、特定の取引における「買い手の欲求の強さ」で決まる相対的な指標。状況や相手によって変動します。

人間的価値は、生きているだけで持っている根源的な価値。売上がゼロでも、1ミリも損なわれない。

この2つを混同すると危険です。

売上が下がったとき、「自分には人間としての価値がない」と思い込んでしまう。すると、ビジネスを継続する活力を失ってしまう。

売上の変動は、単なる市場からのフィードバック。自己価値の毀損ではない。

この区別ができれば、感情を排除して、顧客の欲求分析に純粋に集中できるようになります。


実践アクション:明日から何をすべきか

本書の内容を実践に移すための具体的なアクションです。

1. 自分の「資産」を棚卸しする

自分が無意識にできていること——IT操作、家事の知恵、相談に乗ること——を3つリストアップしてください。

2. 誰かの「悩み」を聴く

周囲の3人に対し、「今、何に困ってる?」と聞いてみる。Before(今の状態)、After(どうなりたいか)、Emotion(どんな感情か)を聴き出す。

3. 居場所を確保する

理想の働き方をしている人が集まるイベントを一つ見つけて、参加予約をする。今日中に。

4. 無料体験を提供する

10〜20人に無料でサービスを提供する。数をこなすうちに「お金をもらわないと申し訳ない」という感覚が生まれる。

5. モニター価格で「最初の1円」を受け取る

自分が安心して受け取れる金額(3,000円でも5,000円でも)から始める。「実績作りのための特別価格です」と伝えればいい。


この本の限界と補完

本書の戦略は、対人支援や専門サービスに特化しています。

コーチング、コンサルティング、IT支援、講師業など、「人の悩みを解決する」タイプのビジネスには最適。

一方、以下の領域には別の戦略が必要です。

また、本書は「0→1」を達成するフェーズに強みがあります。1から10、10から100へとスケールさせる段階では、別の知識が必要になるかもしれません。


こんな人におすすめ


余韻

「人生の中で、今が一番若い時です」

本書は何度もこのメッセージを繰り返します。

スキルアップのための勉強を禁止せよ。今持っているもので、誰のどんな痛みを救えるかだけを考え抜け。

あなたの中には、誰かの痛みを救う価値がすでにある。

その価値を信じ、まずは目の前の一人の「痛み」に向き合うことから始めてください。


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