副業が続かないのは、時間を売っているから
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副業を始めて、3か月で辞めた人の話をよく聞きます。
理由はたいてい同じです。本業のあとに時間を使っているのに、増えた収入が労力に見合わない。
これは根性の問題ではありません。多くの副業が、時間を売る形になっているからです。
時間を売るかぎり、収入の上限は残った時間の量で決まります。会社員の余った時間は、はじめから少ない。
積み上がるものと、消えるものがある
ブロガーのヒトデさんは『「ゆる副業」のはじめかた』で、時給労働と対比する形で自分の働き方を説明しています。
時給1000円で月20万円を稼ごうとすると、100時間が必要です。月20日、1日5時間。本業を持つ人には、まず無理な数字です。
一方でヒトデさんは、月100万円以上を稼いでいた時期に、月に2〜3時間しかブログに触っていない月もあったと書いています。
ただし、彼はこれを不労所得とは呼びません。メンテナンスは必要だし、最初は労力も時間もかかる。積み上がった後で、少ない労力が大きな収益を生む形になるだけだ、と。
この区別が副業選びの分かれ道です。やめたら消えるものか、やめても残るものか。
立ち上がりは、想像よりずっと遅い
ストック型の弱点は、最初の収入がほぼゼロだということです。
ヒトデさんが初めて月1万円に届いたのは、ブログを始めて4か月後でした。内訳はアドセンス(毎日150円程度)と物販で半々。月数万円になるまでには半年ほどかかっています。
『ブログ飯』の染谷昌利さんも、最初のブログは1日約300PVでした。同書が引くライフメディアリサーチバンクの調査では、1日の平均アクセスが50以下のブログが8割以上を占めます。
ヒトデさん自身が、「スマホぽちぽちで月収50万円」「1日5分の作業で月収30万円」といった広告はすべてほぼ嘘だと書いています。月100万円を4年以上継続している人の言葉です。
始める前に決めておくべきなのは、いくら稼ぐかではなく、いつまで成果ゼロに耐えるかのほうでした。
努力の量より、何を売るかで10倍変わる
もうひとつ、ヒトデさんの体験で分かりやすい数字があります。
最初は本の紹介とアドセンスで稼いでいました。本は1冊売っても数十円、アドセンスも1クリック数十円。どれだけ売っても月5万円が関の山だったと言います。
そこで、1件の紹介で500円もらえる案件に切り替えました。単価が10倍以上になり、あっさりと月20万円に到達します。
作業量は同じです。変えたのは、何を紹介するかだけでした。
副業がうまくいかないとき、多くの人は作業時間を増やそうとします。でも増やせる時間は、もともとほとんど残っていません。動かせるのは単価のほうです。
明日からできること
誤解:副業の目的は、収入を増やすこと → もうひとつの効用があります。断れるようになることです。
ライターのヨッピーさんは『明日クビになっても大丈夫!』で、会社を辞めた直後の失敗を書いています。仕事が欲しくてたまらない時期に、胡散臭い占いサイトから受けたギャラ1万5000円の企画。軍資金1万円は自腹で、競馬で全額溶かして手元には1円も残りませんでした。
彼が書いているのは、「会社員という安定があれば、プレッシャーに負けずに断れたのに」という後悔です。
副業の初期に増えるのは、金額よりも選択肢です。
正しいアプローチ:手を出す前に、フロー型かストック型かを1行で書く → 「やめたら収入も止まるか」を自問するだけで判別できます。止まるならフロー型。止まらないならストック型。
どちらが良いという話ではありません。すぐ現金が要るならフロー型が正しい。ただし、それは副業ではなくアルバイトだと自覚しておく。
そして続けるコツについて、ヒトデさんは目標をコントロールできる形にすることを勧めています。「月20万円稼ぐ」ではなく「平日は1日3時間ブログに使う」。忙しければ1日30分、どうしても無理なら5分でも触る。
完成度は60%で公開してよい、とも書いています。出さない記事は0点です。
おわりに
副業を「もうひとつの仕事」として設計すると、たいてい続きません。使える時間がないからです。
続く人がやっているのは、時間ではなく資産を作ることでした。
半年、収入がほぼゼロでも耐えられる形にしておく。それが、いちばん最初に決める設計です。
この記事で参考にした本
『「ゆる副業」のはじめかた アフィリエイトブログ』ヒトデ → ストック型収入の立ち上がり方を、自身の実額と期間で書いた一冊。誇大な広告を著者自身が否定している点が信用できる。
『ブログ飯 個性を収入に変える生き方』染谷昌利 → 独立してから収益化するまでの過程。アクセスが集まらない大多数側の現実データも含めて書かれている。
『明日クビになっても大丈夫!』ヨッピー → 収入源が1つしかない状態の脆さを、実体験で書いている。副業を「断れる状態」として捉え直す手がかりになる。
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