「言われたことをちゃんとやったのに、なぜダメ出しされるんだ」
何度思ったかわかりません。
細谷功さんの『「Why型思考」が仕事を変える』を読んで、やっと気づきました。
「何をするか」ばかり考えて、「なぜそれをするのか」を考えてなかった。
自分は完全に「そのままくん」だった。

「そのままくん」と「なぜなぜくん」
著者は2つのタイプを対比しています。
「そのままくん」(What型思考)
言われたことをそのまま実行する人。
「なぜなぜくん」(Why型思考)
あらゆる物事に「なぜ?」と問いかける人。
自分は完全に「そのままくん」でした。
上司から「この資料を作って」と言われたら、すぐに作り始める。
「なぜこの資料が必要なのか」を考えずに。
結果、何度も修正を求められる。
「昨日と言ってることが違うじゃないですか!」
内心そう思ってました。
でも違った。上司の指示の「向こう側」にある目的を理解してなかったから、ズレてたんです。
「WhyなきWhat病」
この言葉、刺さりました。
目的を見失い、手段や形式だけが残っている状態。
具体例を見ると、心当たりありすぎます。
- 目的が不明確な「定例会議」
- 「前年並み」という理由だけで決まる予算
- 顧客の言葉を鵜呑みにする「御用聞き営業」
- 「以前やってうまくいかなかった」で新提案を潰す上司
全部「Why」が欠落しています。
本に「猿とバナナ」の話がありました。
ある実験で、猿が柱に登るとシャワーが浴びせられる装置が作られた。猿たちは柱に登らなくなった。
その後、シャワー装置を外しても、猿たちは「柱に登ってはいけない」という行動だけを守り続けた。
「なぜ」が失われても、「何を」だけが残る。
これ、人間の組織でも起きてますよね。
うちの会社にもあります。意味がわからなくなったルール。
「押し返す」技術
これが一番実践的でした。
顧客や上司からの依頼を、一度「押し返す」。
たとえば顧客から「〇〇が欲しい」と言われたとき。
What型の営業マンは、すぐに見積もりを出す。
Why型の営業マンは、「〇〇でどんなことをなさりたいのですか?」と問い返す。
この一言で、真のニーズが見えます。
別の商品のほうが適してるかもしれない。追加のサービスも必要かもしれない。
上司との関係でも同じ。
「本を100冊読め」と言われたとき。
そのままくんは「ゲームの攻略本は入りますか?」と聞く。
なぜなぜくんは「視野を広げるためですか?」と真意を確認する。
目的がわかれば、本を読む以外の方法も見えてきます。
人形と人形師
この比喩が秀逸でした。
What型思考の人は、「人形」の動きだけを見ている。
Why型思考の人は、糸を引く「人形師」の存在を意識している。
「値段が高いから買わない」
これは人形の動き。
人形師は何か。
「営業マンが気に入らない」「価格に見合う付加価値がない」「政治的な理由で他社に決まった」
いろいろあります。
表面的な言葉を鵜呑みにすると、真の敗因がわからないんです。
読んでから変わったこと
「言われたことをそのままやる」が減りました。
依頼を受けたら、まず「目的は何ですか?」と確認するようになった。
すると、ズレが減った。修正も減った。
「そのまま」やるのをやめて、「なぜ」を問うようになったら、仕事が楽になりました。
正直、最初は「いちいち確認するのは失礼かな」と思ってました。
でも全然逆だった。目的を理解しようとする姿勢は、むしろ好印象らしいです。
こんな人に読んでほしい
- 言われた通りにやってるのにダメ出しされる人
- 会議や資料作りが形骸化してると感じる人
- 「前例がないから」でアイデアを潰された人
- 「なぜ?」と聞くのが失礼だと思ってる人
人形の動きだけ見てても、次の動きは予測できない。
糸を引く人形師の意図がわかれば、見えてくる。
「なぜ?」と問い続ける人だけが、本質を掴む。
この本、「真面目にやってるのに報われない」と感じてる人にこそ読んでほしいです。