「あの映画、やばかった」
これで終わり。
博報堂のスピーチライター、ひきたよしあきさんの『5日間で〜』によると、これが言葉が出てこない原因だそうです。
脳が怠けてるだけ。

言葉が出てこない本当の理由
著者はこう言っています。
言葉が出てこないのは、語彙が少ないからじゃない。
脳の中に言葉はある。でも、すぐに引き出せない状態になっている。
著者はこれを「湿った花火」に例えています。
花火自体はある。でも、火がつかない。
じゃあどうするか。
脳に「筋トレ」をさせる。
Method 1:30秒で10個言う
これ、地味だけど効きます。
「花の名前を10個」「ヨーロッパの都市名を10個」
テーマを決めて、30秒以内に声に出して言う。
最初はびっくりするほど出てきません。
でも毎日やると、言葉がスラスラ出てくるようになります。
湿った花火に火がつく感覚。
電車の中とか、お風呂の中でもできます。
Method 2:形容詞を使わない
これが一番刺さりました。
「すごい」「やばい」「おもしろい」
こういう形容詞に頼ってると、思考が止まります。
「あの映画、やばかった」
これで終わり。何も考えてない。
著者は形容詞を禁止して、代わりに3つの方法で表現することを提案しています。
1. 五感で表現する
「鳥肌が立った」「息を呑んだ」
2. 自分以外の人の様子で表現する
「隣の人はずっと目を瞑ってた」「彼女は終わった後も動けなかった」
3. 過去の経験と比較する
「過去に観た映画で3本の指に入る怖さ」
形容詞を禁止すると、脳が「具体的に表現しよう」と動き出します。
Method 3:実況中継する
電車の窓から見える風景を、頭の中でアナウンサーのように実況する。
「右手に見えますのは、築30年くらいのマンション。ベランダに洗濯物が干されています。青いシャツと白いタオル。風が強いのか、激しく揺れています」
これをやると、見たものを瞬時に言語化する訓練になります。
黙ってるけど、脳は全力で動いてる。
通勤時間がトレーニング時間に変わります。
「5つのWHY」で本質に迫る
これ、トヨタの大野耐一氏が考案した手法です。
「なぜ?」を5回繰り返す。
例えば、新商品を開発するとき。
「なぜこの商品を開発するのか?」→「売上を上げたいから」
「なぜ売上を上げたいのか?」→「会社を成長させたいから」
「なぜ会社を成長させたいのか?」→「社員の生活を守りたいから」
5回繰り返すと、表面的な理由じゃなく、本質的な動機にたどり着きます。
この深掘りが、言葉に厚みを与える。
「40文字ルール」を意識する
人が一度に話せる、聞ける文字数の限界は約40文字です。
これを超えると、聞き手の脳に入らない。
「私たちは、お客様の健康に、食を通じて貢献したいと考えております」
これで約40文字。
短い文で区切る。これだけで、伝わりやすさが劇的に変わります。
読んでから変わったこと
「形容詞を使わない」を意識するようになりました。
「すごい」「やばい」を言いそうになったら、「具体的に何が?」と自分に問いかける。
これだけで、言葉の解像度が上がった気がします。
あと、「5つのWHY」は仕事でも使っています。
「なぜこのプロジェクトをやるのか?」を5回深掘りすると、チームの目的意識が揃います。
こんな人に読んでほしい
- 「言いたいことはあるけど、言葉にできない」と悩んでる人
- 会議で発言するのが苦手な人
- 「すごい」「やばい」ばかり使ってしまう人
- 言葉のトレーニング方法を知りたい人
言葉が出てこないのは、才能の問題じゃない。
脳のトレーニング不足。
形容詞を禁止する。5回「なぜ?」を繰り返す。
これだけで、言葉は変わります。